第36話、スペインで800㎞歩いた話(カミノデサンチアゴ)


サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(サンティアゴ・デ・コンポステーラのじゅんれいろ)は、キリスト教聖地であるスペインガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路。おもにフランス各地からピレネー山脈を経由しスペイン北部を通る道を指す。(wikipedia抜粋)


(permanent link to el camino de santiago)



12世紀くらいから、たくさんの敬虔なキリスト教巡礼者がそこを目指して歩いていたらしく、今ではその道自体が世界遺産とされて、それ以降は多くの旅行者が集うようになってしまった。日本でいうとお遍路や熊野古道にあたるのかな、実際に熊野古道とカミノデサンチアゴは姉妹道として認識されてるようだし。





文明の発達によって、交通手段は徒歩から始まり馬、自転車、鉄道、車、飛行機と進化していった。


だからこういった道はもう歩かれない・・・そういうわけではない。

というのは、それとは反対に旅行のスタイルは飛行機→陸路公共機関→自転車そして今ではあえてこの時代に徒歩で旅するスタイルも流行ってきている、自分の足で進む旅、これこそが人類の原点であり、また旅の究極の形だと僕は勝手に思ってる。


時代とともに形は変わったけれど、12世紀から、今もずっと、そういうニーズもあり多くの人が歩いている道ということだそうです。


旅の道中で、ニュージーランドなんかで大自然をずっと歩いていく楽しみに魅せられた僕は、他の旅人との情報交換していく中でその存在をしった。





いつかはそこを歩いてみたい!!

僕にとっても夢だったカミノデサンチアゴ、

今回歩くのは最もメジャーな道、カミノフランセス(フランス人の道)

ピネレー山脈を超えて約800km、約一ヶ月くらいかけてスペインを徒歩で横断。




もともとこの道は聖地サンチアゴを目指して巡礼の旅として通ってた道。自分自身は恥ずかしながら別に信仰心はないけれど、今日では毎年世界中から同じようににそういう人たちにとっても開かれた場所にあたるわけであって。 徒歩の旅の初心者にとってもかなりインフラが整っていているし、入門としてもってこいかな。



全くと言っていいほど信仰心がなくてもさすがにこれだけ長い距離を歩くのであればなにか感じるものもあるだろうと思う。



2014年12月1日に拠点の町、サンジャンピエデポルトという町を起点に出発することになった。


最初にそこの観光案内所でスタンプラリーする手帳と巡礼者の目印である貝殻をもらった。


そして、アルベルゲ(巡礼者の宿)にチェックイン。

その時点で今までの旅とはちょっと違う雰囲気にワクワクしていた、おそらく中世に建てられたであろう建物を改修して巡礼者の宿になっている場所。


何だかドラクエのルイーダの酒場のようだ。





そこの拠点の宿にはオフシーズンでありながらも多くの人が集っていた。

国籍や経緯はみんな違えど、ここにいるみんな、目的は同じ・・・そう思うと何だか感慨深い。


この時期のスペイン北部は雨が多く、視界は悪く、暴風雨にさらされながらのピネレー山脈超えだった。しかしそんな辛い道を乗り越えた後ってのは最高に清々しいものだ。





また、天気が悪いってのは旅行者にとってはモチベーションを下げられていいものではないけど、逆にいいところもある。


最悪の天気が続いたあと、雲の隙間から光がさしたときはテンションは最高に上がる、まさに希望の光、忘れがちではあるけれど雨があるからこそ晴天に価値あるものだ。またその時見えるとてつもなくでかい虹はまさに圧巻。自分の足で旅だからこそ、その美しさが映えるいうものもある。





次の村へ、そして次の村へ。





オフシーズンであるので全部の宿がやっているわけではないけれど、5㎞ごとくらいに小さい村があったりするし、10㎞ごとには泊まる場所もアレンジされていた。




その泊まる場所は所々で中世ヨーロッパの映画に出てきそうな教会だったりもする。

渋い!!!





そこでの交流もまた楽しい。




道中での小さい村のスペインのローカル感の漂うバーで、いつもカフェコンレチェ(カフェラテ)を注文する、そしてそこで出会う別の巡礼者たちや道行く人と交流をする。


一応僕はスペイン語はそこそこ会話できるので、それが割とここでは役に立った。





自分の足で旅をする。 ひたむきに、ゴールであるサンチアゴまでづく黄色い矢印を頼りに

途中でたくさんの可愛い村を通りながら 村人達と話をしたり どこの村の教会でも毎晩、夕方にお祈りして、どんどん心が清められていき。




酒場に行ったり 宿屋で旅仲間を見つけたり お城を訪ねたり



吹雪にさらされたり 視界の悪い山越えで、狼に遭遇して『あ、俺死んだ・・・』と思ったらただのキツネだったり


まさにリアルドラクエのようだった





またこの時期のもう一つの特性としては、人が少ないために普通以上に人との出会いが濃いものになり、それも都会のホステルや観光地で出会うような普通のホリデーな旅行者じゃなく、旅を求めてきている人ばかり。

オフシーズンのいいところである。



ある日、宿でとあるグループに誘われて夕食をシェアすることになった。旅人同士でお金をカンパして夕食を作って割り勘、費用的にはかなり安くなる、業界用語でシェア飯と言う奴だ。


観光地ばっかり巡って写真を撮り漁るだけでなく、へんなもの食べ歩くだけでなく、旅人同士の出会いってのが一つの旅の醍醐味だ。



カミノデサンチアゴ徒歩巡礼に関していえばみんな目的を同じくして進んでる中での出会いだから普通以上にものすごい連帯感が生まれやすい。 そういう意味で言えばこの横断の旅は今までの旅とは違いかなり異質だった。