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第21話、ウユニ塩湖、高山病と風邪で地獄をみた話~素晴らしい天空の鏡が見れたのに~

更新日:2019年3月24日

バカは風邪を引かないといいますが、それは迷信です、僕もちゃんと風邪を引きます。

でもこうやって長期旅行をしていると、いつも以上に風邪を引きやすいですよね??

体が環境の変化によって体への負担が大きすぎるから?栄養が偏ってしまうから?理由はいろいろあると思います。

よくよく考えてみたら世界一周の道中には2ヶ月に一回以上の頻度でなんらかの形で体調を崩してるような気がします。

さて、ウユニ塩平原での話です。

今回ウユニにやってきたは2回目となりました。 前回雨季にやってきてものすごい感動があったもので、せっかくだから乾季もどんなんだろうか気になってたものでやってきました。




 


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12~3月の雨季には塩湖全面にこのように薄く水が張ることによって 何とも信じられないような巨大な天空の鏡が出来上がる

これ・・・・どいうわけか、特に日本人にはものすごく人気で この時期になるとウユニの町の町は日本人だらけになっていた。 世界中に散らばる日本人の世界一周バックパッカー達はこれのためといっても言い過ぎではないくらいこの時期はウユニへと集う 📷

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この時集った日本人同士で塩湖ツアーをチャーターして 📷

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みんなで巨大な鏡を見ては

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みんなはしゃぐはしゃぐ

しかしこれは本当にすごい!!! いったいどういう言葉でこの感動を伝えたらいいのか・・・・分からない

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・・・・

とにかく・・・・見れて良かった、天空の鏡!!

もちろん、この時泊ったウユニ塩湖内にあるホテル『プラヤデルブランカ』の宿泊客は95%が日本人だった 📷


 



そして、完全なる乾季である7月。

噂どおり、ウユニの町の通りをあるいてみると日本人の割合は前回から比べると激減。


しかし、なんとまあ驚くべきことに、ツアーエージェンシーの何人かは『オマエ、2月ごろにも一回来たよな??』と僕のことを覚えておりました。

当時の格好は今と同じ偽者のコロンビアジャケット、センスを疑われる同じ民族帽、同じ小汚い無精髭だったし、僕もなんとなく彼らのことを覚えていたものだから本当に覚えていてくれたのでしょう、これには驚き・・・・

とりわけ僕は旅行者の中では濃いキャラはしてないと思うのですが・・・・


そして

今回も同じようにツアーを取ったんですが、やっぱり時間のルーズさは相変わらず、きっとどこの会社も同じでしょう。

そして最初にガイドに

『今は乾季だけど雨季みたく水張ってて鏡に見える様なところあるのか??』

と試しにたずねてみると、一応まだあるという。

それならばと、一緒にいたツアーメイト達に天空の鏡の素晴らしさを語り、ガイドも説得し、無理矢理ツアーのスケジュールを無理やり変更させることに成功。

そもそもそのガイドは全く説明も何もしない人だったもので調子に乗ってるウユニ2回目の僕が彼の変わりにガイドをしたり。

更にチーム内には僕以外はヨーロピアン、南米人のみで長期旅行者はおらず、となると必然的に英語とスペイン語どちらともいけるのは僕しかいなくなるもので西洋語なのにもかかわらず何故かアジア人の僕がしょぼいブローケンイングリッシュとベイビースパニッシュによってそのチーム内の通訳も担当したりもしてました。

もちろんウユニの乾季は乾季で素晴らしく、でも一応まだまだ水はあるところにはあったのでもちろん前面鏡張りではないけれど、前回見れなかった鏡張りしたきれいな夕焼けと朝焼けを見れて大感動ものでした。 📷 📷

📷

みんなにからは何度も感謝され、Great man!!などおだてられていました。


きっとこの時の僕はこれまでの人生でもベスト30に入るほどの後光がさしていたんじゃないかと思います。



が・・・・やっぱり落とし穴はありました。

ツアー初日の夕方に頭痛を持ってしまいました。

高山病か????と思ったけれど、4ヶ月前に一度6000m級の山を登頂してるし、今回は世界一標高の高い都市ポトシ(4100m)からのエントリーだったものだから そのコンディションからかんがえると標高3650m程度の高さのウユニ塩湖では普通に考えて高山病はまあ簡単にはありえない。

目眩、頭痛、吐き気、のどの痛み、悪寒・・・・高山病と風邪は初期症状が似ているからわかりづらいけれど、これはおそらくただの風邪だ。

だからその日はどんちゃん騒ぎしてる楽しそうな西洋人たちをよそに速やかに休養を取りました。

次の日には少しだけ体調もよくなってたものでせっかくここまできたものだから、みんなからは心配されていたけれども

『大丈夫!!イケルぜ!!』


と調子に乗ってはツアーに組まれてた塩湖のそばの火山(5600m)への登山へ参加しました。

が・・・・途中から信じられないほどに一気に体調を崩し、意識は朦朧となり・・・・・ついには歩けなくなってしまいました。

そんな僕のために道がないようなところを強引に4WDレスキューの車にて救助に来てもらい、

その後は完全にダウン・・・・僕のせいにてツアーのスケジュールも変更しまくるという結果になってしまいました。

乾季のウユニ塩湖ももちろん素晴らしかったけれどその後はそれを感動できる余裕もなく・・・・そんな無念な結果にて再ウユニは幕を閉じてしまいました・・・

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ツアーメイトの皆さん、何もかもでしゃばって済みませんでした・・・・・反省します。 📷 (ちなみにこの写真、わざと寝そべって写真とってるわけではなくマジでくたばっているわけです)


 


その日はちょっと料金高めの暖かいホテルの個室で休養をとりました・・・・

が次の日・・・・なんと体調は更に悪くなっていました、おかしいな??ちゃんと薬も取ってるし安静にしてるのに何故??

疑問を持ちつつ休養を続けるけれど、信じられないほどに頭痛は拡大し体調はどんどん悪化していくばかり・・・

うめき声も抑えられなくなり・・・ それを察したホテルのおじさんに 『頼むから病院にいってくれ、どう考えても様子がおかしい』といわれるけれど『症状から考えてもただの風邪だ、病院にいく必要はない、すぐによくなるさ』と僕は病院に行くのを断固拒否。


するとおじさんは日本人長期旅行者の間で有名な話、ちょっとここボリビアで亡くなられたとある夫婦の話をしてきました。

基本的に無知な僕でも同じ日本人旅行者の私がその話を聞いたことが無いわけはありません。 (しかし普通のホテルのおじさんまでもそんなことを知ってるなんてのはすごい)

『もしかして旅行保険に加入してないから病院にいきたくないんじゃないか??少し高くつくかもしれないけれど死ぬよりマシだろ!!』

図星だ・・・・・確かに正しい症状は良くわからないし、ちょっと前にパンタナルを通過してきている、そこ自体は地図上では特にマラリア危険区域にははいってないはずだけど100%正しいことは誰にもわからないはず。


そして絶対にただの風邪だとも言い切れない、もし仮になんらかの病気で今まさに生命の危機的状態にあって、そのための何か命が助かる為の金だったら払ったってかまわない!!



なんとなくボリビアの病院はちょっと怖い・・・・だけどいかないよりはマシだろう。その二人が命を張ってくれての教訓なんだ・・・・


ということで、やさしいホテルのおじさんに病院まで送ってもらい、色々と検査してもらった結果。

38,9℃の熱、そして高山病のコンボ。

ただ単に二つの病気がいっぺんに来ていただけでした・・・

だからか、納得。 きっと風邪を引いて体調を崩してたことにより同時に高山病も引き起こしたんだろうというお医者様。

そこで看護士のオバチャンにケツにぶっとい注射をうたれて思ったより安かった安心料の診察料245ボリ(2700円程度)払い、安心してはフラフラな状態で岐路に着く・・・・

しかしその時事件は起きた・・・・・

運命というものは無事には帰してはくれませんでした、何故かこういうときに限って帰り道に犬の襲撃にあう・・・・

メチャクチャほえながら真正面からものすごいスピードと形相でこっちへ向かってくる・・・・

ヤバイと思った・・・・普段ボリビアの野良犬は超大人しくて可愛いのに、何故こんな時に限って??

やっぱりネタの神様はいつでも私に微笑んでくれてるのでしょうか??

もしこんなフラフラな状態であんな大きさの凶暴な犬に襲われでもしたら・・・・間違いなく喧嘩では負けるでしょう。

というかケンカで負けるだけならまだしも それ以前に旅行者が気をつけなければいけないこと・・・・南米ではそこまで狂犬病はないないけれども絶対に無いわけではないだろう。

特にこういう衛星状態のよくない国の野良犬はなんらか病気を持ってる可能性もある・・・

例えばもし、この体調でそんな犬に噛み付かれでもしたら、どんなにケアしたとしても致死率はほぼ100%じゃないか???

『元犬ぞり操縦士、犬好きパッカー、犬に殺される』という有名人には絶対になりたくない!!!

すでに虫の息だった私ですが、こういう危機的状態になると人間の意識は恐ろしく活性化するもので・・・

だいの犬好きだけれど、こんな時には手段は選べない・・・・・ (と、実は上記のようなことを考えてた時間なんて無かったのですが)

起死回生の大技、(ワンピースでルフィがベラミーを仕留めた時の様な)渾身のパンチと(サンジがジャブラを仕留めた時の様な)キックの改心の一撃にて見事に無傷で追い払うことに成功しました。 (とはいってももちろんそんなかっこいいものではなく、ただ単に死に物狂いで戦ってなんとかかんとか追い払っただけです)

その時・・・・・

追い払ったのはいいけれど、全エネルギーを使い切った僕はその場で倒れこんでしまい、目眩で意識が朦朧とし、信じられないほどに呼吸も荒くなっていました・・・あの平和なウユニの町の通りで一人でもがいていました

ヤバイ・・・・コレはヤバイ・・・・ 『ああ、死ぬのってこれ以上にしんどいものなのかな??』そんな疑問も持ちました。

その後、少し休憩した後、メイン通りで10mおきにあるベンチを一つ一つすわって休憩しながら、宿まで帰る


残りのHP2くらいでMPも全部使い切ったような主人公は、今まさに山賊にでも襲われたらもうこれ以上は戦えない、一撃で簡単にのされてしまうでしょう・・・・

そんな死に損ないの僕は少し回復した次の日、電車とバスで標高の低く暖かいコチャバンバへ到着し、しばらくここで休養を取ることにしました。

こんな道中痛い目にあいすぎているマヌケな僕は、次からは絶対海外旅行保険に入ることを決意しました。

旅はたくさんの事を学べる学校です。



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