9月の一般質問の内容(議事録をもとにAI要約)
- Jiro Sakamoto

- 2025年10月1日
- 読了時間: 7分
更新日:2025年12月28日
今回のテーマ:空き家問題(+コンパクトシティの話へ)
最初に私(坂本)は、空き家問題は“市だけで解決できない”という前提を共有しました。所有権・財産権があり、基本は持ち主の意思と責任が大きい。だからこそ、地域で声をかけ合い、市の制度(空き家バンク等)と一緒に進めてほしい、というお願いも添えました。
その上で、現場で見えている「増える空き家・縮小する集落」という現実を踏まえ、具体策を掘り下げました。
1) 空き家バンクは伸びている?稼働状況は?
市長答弁(要点)
空き家バンクは平成23年度開始。相談は増加傾向。
利用登録者:開始当初は年20〜30人 → 直近5年は毎年約80人が新規登録
成約件数:直近5年は毎年10件以上、多い年は20件
さらに市の課題認識
ニーズが多様化しており、成約まで時間がかかる
専門人材の確保+デジタル導入で稼働率アップを狙う
外国人利用:累計7名登録、成約2件
2) 「東部(山間部)こそチャンス」なのに、賃貸が無さすぎる問題
私(坂本)から問題提起したのはここです。
東部には「自然の中で暮らしたい」需要が確実にある
でも現実は 賃貸がほぼ無い
いきなり数百万円で購入はハードルが高い
数週間のお試し移住ではなく、数か月単位で住める賃貸が必要
課長答弁:賃貸が増えない理由(超要約)
持ち主側:賃貸だと、いずれ老朽化した家が戻ってくるのが嫌 → 早く手放したい(売りたい)
借り手側:自分の家じゃないのに改修費を出したがらない
結果として、賃貸にするには持ち主が改修投資する必要が出て、回収が読めず踏み切れない
お試し居住(上陽の長屋を活用)は
令和元年〜令和6年で29組利用 → 6組12名が移住、という実績も紹介されました。
追加で出た数字(ここはブログで使いやすい)
空き家登録物件数:219件
成約:126件
成約126件のうち賃貸:38件(約3割)
市HP掲載29件のうち賃貸:1件
課長も「もっと攻めの施策が必要」と認めました。
3) 不動産会社と組めない?「借りてから買う」みたいな仕組みは?
私(坂本)は、海外の例として「借りながら購入につなげる(rent to ownのような海外由来の発想)」を提示し、不動産会社との連携強化+研究を提案しました。
課長答弁(要点)
「話題性にとらわれすぎず、地域実情に合う施策を」
市内18社の不動産会社と連携し、議論は進めている
NPO、区長、民生委員、社協、包括支援センターなどとも連携していく方針
4) 空き家バンク物件、場所が分からなすぎ問題(看板・住所公開は?)
私(坂本)が指摘したのはここ。
物件の場所が分からず、内見は平日昼に職員案内になりがち
移住希望者は土日行動が多い → ミスマッチ
看板や位置情報公開ができれば、職員負担も減り、スピードも上がる
課長答弁(要点)
非公開の理由は プライバシー+防犯(不法侵入・不法投棄・放火等)+周辺配慮
ただし、流通促進には有効。内部で検討段階に入っている
所有者の意向確認、防犯説明、宅建業法との整合も含め精査して進める
5) 「登録した方が得」な仕組みは?(インセンティブ提案)
私(坂本)は、固定資産税の減免は難しいとしても、**登録奨励金(補助金で実質的に固定資産税相当を補填)**のような形を提案しました。
課長答弁(要点)
相談者は「損得」で動く人ばかりではない(切実な事情が多い)
ただ、登録促進の必要性は強く認識
現在は「登録時の奨励金」より、成約後に効く支援を厚くしている
改修補助(所有者・契約者の双方にインセンティブが出る形)
家財撤去・庭木撤去などの費用補助(上限10万円)
今後は周知を強化し、空き家になる前段階から早期アプローチしていく
6) レッドゾーン(災害特別警戒区域)の空き家は「詰みやすい」問題
私(坂本)は、レッドゾーンの空き家は「活用も難しい、売買も難しい、解体も税負担でためらう、国庫帰属もハードル高い」という“ばば抜き構造”になっている、と問題提起しました。
解体後の恒久減税を国に求められないか
国庫帰属制度の運用緩和を国に働きかけられないか
税務課答弁(要点)
国庫帰属制度は確かに条件が厳しいが、市としての考えは特にない(窓口は法務局)
レッドゾーンは評価額を下げる補正で税額が下がっているため、恒久減免を国に求める考えはない
7) 管理不全空家・特定空家はどれくらい?点検はしてる?
ここは市民感情に直結する部分です。
市の答弁:現在、法に基づき認定している管理不全空家は0件
空き家実態調査は平成28年度に実施し、データベース化して更新している
ただし管理不全空家制度は法改正で新しく整備されたもので、基準は県内協議会で検討され、今年3月に決定という説明
防災安全課:対応実績(数字が強い)
令和6年度:適正管理や除却促進など120件対応(支所とも連携)
除却促進事業:令和元年度から6年間で184件解体につながった
私(坂本)の主張(ここが議論の山)
市内を歩けば、明らかに危険な家は見える
「制度の基準が狭すぎて実態に合ってないなら、国に改善要望すべき」
危険度が高いもの(通学路沿いなど)は、子どもの安全の観点で優先的に強い措置が可能な制度へ改善を求めたい
市側は「慎重に扱うべき」「代執行が当たり前になる誤解も懸念」としつつ、改善が見られない案件は管理不全空家・特定空家認定も視野に入れる、と答えました。
8) ここから「コンパクトシティ」の議論へ(逃げにくいテーマ)
私(坂本)は、山間部に住む立場として、コンパクト化の議論は心情的に難しいのを認めつつも、人口減少と空き家増の現実から “避けて通れない” と提示しました。
論点はざっくり2つです。
山間部で孤立する高齢者(住みたくて住んでるのではなく、そこしか住めないケース)
外から住みたい若者がいても、空き家マッチング不足で住めないケース
市長答弁(要点)
「山から中心部へ移す後押しをすべきか」自体も含め、まず各地区で将来像を議論すべき
八女は“一極集中”ではなく、中心拠点・副拠点などの多極的コンパクト化を目指す
地域ごとに歴史や背景が違うので、将来像は地区ごとに描く必要がある
需要が多様化しているので、ターゲット設定や住宅の形(賃貸/売買/DIY需要)も含めて総合的に考える
9) 私からの提案:高齢者シェアハウス(既存の空き家活用)
黒木など“麓の受け皿”で、空き家・古民家を改修し**高齢者向けシェア住宅(多世代型含む)**をモデル事業として検討できないか、という提案をしました。
市長答弁(要点)
アイデアは面白い。国の方針は勉強する
市営住宅など既存資源の活用も含め、多様な需要を受け入れられる体制を考えたい
まとめ:今回のやり取りを一言でいうと
市は「空き家バンクの伸び」「解体促進の実績」は出している
一方で、私(坂本)は現場感覚から“賃貸の不足、情報公開の弱さ、危険空き家への実効性” を突っ込み、改善提案を重ねた
コンパクト化についても、「タブー視せず、将来像を議論していく必要」を共有した
結論としては、“地域が長く元気でいるために、無理してしがみつくより、柔らかく循環できる仕組みを” という問題提起で締めた
追記:発言後に実際に動いてもらった件
どこの空き家かは伏せますが、僕が八女に来てから10年くらい問題視していた空き家があります。今回の一般質問では、通学路沿いに老朽化した空き家が存在しているにもかかわらず、法的な位置づけが曖昧なまま放置されている点を具体的に指摘しました。
空家等対策の推進に関する特別措置法では、
「特定空家」
「管理不全空家」
という区分が定められていますが、八女市では管理不全空家として認定された物件は現時点でゼロという答弁がありました。
一方で、制度上は
通学路に面している
屋根や外壁が崩落するおそれがある
子どもや通行人に危険が及ぶ可能性が高い
といった要素は、本来「放置してよい段階ではない」状態に該当し得ます。
私はここで、
「これは“空き家がある”という問題ではなく、市が持っている法的権限を、いつ・どの段階で使うのかが整理されていない問題ではないか」
という点を強く指摘しました。
特に、
管理不全空家制度は令和5年の法改正で新設されたが
市として“いつ点検し、どう判断するのか”がまだ制度化されていない
結果として、明らかに危険な空き家でも「認定されていないから動けない」状態が生まれている
この制度と現場のズレを問題提起しました。
その上で、
通学路沿いなど「人命リスクが高い場所」については
所有者の財産権への配慮とは別に
公共の安全を優先して、現地確認・指導・改善要請を早期に行うべきではないか
と問いかけました。
この指摘を受けて、当該の通学路沿いの老朽空き家については、市が実際に動いてくれることになりました。制度上すぐに強制措置が取れるわけではありませんが、少なくとも「危険性を認識し、法の枠内で対応を検討する段階」に入ったことは、大きな一歩だと考えています。


コメント