陰謀論について考える〜僕が抜け出せたきっかけ〜
- Jiro Sakamoto

- 8月22日
- 読了時間: 15分
更新日:8月29日

こんにちは、天空の茶屋敷のお父さん&八女市議会議員の坂本治郎です。
今回は陰謀論について僕が思う事を書きたいと思います。
「陰謀論」という言葉を聞くと、皆さんはどんなイメージを持たれるでしょうか。秘密結社フリーメイソン、ロスチャイルド家、ロックフェラー財閥……そうした「世界を裏から操る黒幕」が存在するという話を耳にしたことがある人も多いと思います。あるいは最近で言えば「コロナは人口削減計画だ」とか「5Gは人体を破壊する」といった言説も代表的な陰謀論の一つです。
端的に言えば「表に出ている出来事の裏には隠された計画や支配がある」という考え方です。その魅力は強烈で、「みんなが知らない真実に自分だけが気づけた」という優越感や、「社会の裏側を見抜いている自分」という感覚になります。だからこそ、一度はまると抜け出しにくい世界でもあります。
陰謀論が広まる背景には政治不信が根っこにあると思うから、当然政治と陰謀論も関連することでもあります。さすがに市議レベルではあまり関係ないかもしれませんが実際に個人的な市民との意見交換でも「政治に期待はしとらん」という意見もお聞きしますし、、、
よく見かける陰謀論
陰謀論には様々なバリエーションがありますが、よく見かけるのは以下のようなものです。
フリーメイソンやイルミナティが世界を支配している
ロスチャイルドやロックフェラーが金融を独占している
9.11同時多発テロはアメリカ政府による自作自演だった
3.11地震も奴らの人口地震によるものだ
地球温暖化はでっち上げであり、環境ビジネスのための詐欺
ワクチンには人口削減やマイクロチップ埋め込みの目的がある
5Gは人体に深刻な影響を及ぼす兵器だ
全く聞いたことがない人からしてみれば、、、、え、ワンピースの世界政府や天竜人、五老星のような世界観と現実世界をごっちゃにしている人なんているの??
と思うかもしれませんが、、、、
こうした話はインターネットやYouTube、SNSを通じて、驚くほど広く流布されています。そして「公式見解は信じられない」「大手メディアは嘘をついている」という姿勢と相まって、多くの人を引き寄せているのです。
そして、それらの動画はしょっちゅう消されているのですが、
消される背景には『うその情報』『誰かの誹謗中傷』だったりで削除依頼があって消される流れという一般的な流れを無視して
ワンピースのオハラやベガパンクみたいに真実に近づきすぎたから消されているという風に彼らには考えられています。
詳しくは、Wikipediaにすごく面白いので読んで欲しいです
レイヤーは2つある
僕自身が整理してみると、陰謀論には大きく分けて2つのレイヤーがあると思います。
グローバル支配型 「世界は一部の支配層が牛耳っている」というタイプです。 ロスチャイルド家、フリーメイソン、ビル・ゲイツなどが例に挙げられます。世界を裏から動かしている“黒幕”を描くことで物事をシンプルに説明し、社会への不満を解消する装置になっています。「コロナワクチンの闇」「環境問題も仕組まれているのでは?」という疑念が広がりやすくなります。これはアメリカ大統領や日本の首相でさえも一つの駒にしか過ぎないという考え方です。
企業や国のウソ型 こちらはもう少し身近で、「企業や国が国民に都合の悪いことを隠している」というもの。911自作自演説だったり、今で言えばNISAなどがそうかもしれません
実際に当たったもの、当たらなかったもの
では、陰謀論はすべて嘘かといえば、そうとも限りません。過去には「当たっていた」例も存在するようです
タバコ産業の健康被害の隠蔽 → 実際にあった
北朝鮮の日本人拉致→実際にあった
米国NSAの大規模監視(スノーデン事件) → 実際に存在した
しかし、一方で完全に外れたものも山ほどあります。
2000年問題で世界が滅びる → 何も起きなかった
コロナワクチンで数年後には人類が大量死 → 現実には人口は増え続けている
5Gで人が倒れる → 科学的根拠なし
このように『当たるモノもあれば外れるモノもある」というのが陰謀論の実態です。
そして100%嘘だと証明するのも難しいという前提がある以上は多くのことは事実かどうかわからない、少しでも可能性がある限りは保留されているモノばかりなので一度入り込んでしまうとそういう思考回路からなかなか抜け出せないという実態があります、、、、
僕の陰謀論との出会い
僕自身も、20代の約5~6年の旅人時代にこうした思想に強く触れました。
海外を放浪する中で、貧乏旅行者、アーティスト、ミュージシャン、ヒッピー、ホームレスたちの中で揉まれに揉まれていて、今まで聞いたことないような価値観に脳みそスパークしてました。
・アンチ資本主義・脱成長主義
・ミニマリズム
・環境愛護活動
・ビーガン
・スピリチュアル
・そもそものアンチ政府主義
・そして陰謀論
今のようにSNSによる住み分けがあったわけではない時代、当時の旅人宿に行けばこういう連中ばかりで、このようなありとあらゆる「教科書に載っていない価値観」に囲まれて、そういう人たちと夜遅くまで語り合っていました。
共通していることは既存への社会へのアンチテーゼだったり、社会の流れに迎合せずに自分の信じるスタイルを貫く。
当時は正直、「みんなが知らない真実を語る人たちはかっこいい」と思っていました。
ただ、僕は彼らほど賢くなかったから、深く理屈を理解できず、カッコいいと思いつつも本気ではまり込むことはありませんでした。頭が悪かったことが今思えば幸いでした。
(名のある発信者たちは『バカだから陰謀論にはまる』と一喝する傾向ありますが、僕の印象は違います。賢いし勉強するけれど切りとり方が偏って陰謀論に行ってる印象です。)
ちなみに、この中で最もシンプルで僕が深く入り込むことができた考え方は『アンチ資本主義』『環境愛護』『ミニマリズム』ですね、あのムヒカ大統領の思想にかなり近いです、10年前、僕が八女に移住したばかりの時の生活はその価値観にかなり傾倒してからのスタートでした(明確に、僕は今はこれらの思想に深くは傾倒してはいないけれど、あくまで僕だけの価値観だと自覚してますし、個人レベルでは幸福度高く生きるという意味ではこれらの思想は今でも大事な観点だと思ってます)
そして陰謀論を語る人達は長らく僕の周りにいたもので、当時の僕はメディアで言ってる事より彼らのいう事の方が信じれた。普通に世界は誰かの陰謀で動かされてる、僕たちはその支配者の手のひらで転がされてるものだと思ってました。
『どっぷりハマってた』というよりも、『しっかり信じていた』という感じですね。
コロナによって目覚めることが出来た
今では、陰謀論は全く信じていません。つまり抜け出せたのです。
ではどうやって抜け出せたのか、、、それはコロナのおかげでした
『コロナで目覚めた』と言って陰謀論に入っていった人は巷では沢山いたそうですが
僕の場合は逆に、コロナで陰謀論から目を覚ますことが出来たほうです。
当時の僕は『支配者たちがコロナで増えすぎた人類を削減しに来た』というアドバイスを真に受け、恥ずかしながらフェイクニュースに踊らされ、『ヤバい、世界が崩壊する』と本気で思ってました。
ラッキーなことに僕は人里離れた山に住んでて、敷地内には湧き水もある、水も薪も準備万端だし、鶏も飼っていた、近くの川で小魚が釣れるのでたんぱく質も何とか確保できそう。
新婚早々会えなくなってしまった妻とはもう会えないかもしれないと思って、世界経済が大パニックになる前に大金を送金し、少しでも元気に生き延びようと、ジャガイモを植えまくり、大量の塩を確保していました。
・・・・しかし、実際には全くそのようなことはおこりませんでした。
(その時に大量に確保した塩は今でも使い切れていませんw)
そしてワクチンが出来始めたころ、次に陰謀論者は「ワクチンで人口削減が始まる」「数年後には人がバタバタ死ぬ」『マイクロチップがー』と口々に言いました。しかし、1年待ち、2年経ち、結局そうしたことは起こりませんでした。
実際に2019年に75億ぐらいだった世界人口は2024年には80億人を超えました。
その瞬間、僕は初めて「信じていた陰謀論が外れる」という体験をしました。
それまでの陰謀論は911などのように、遠い海外の話か、昔の話だったり、一般人には検証しようのないことだったりしますので「外れた」と実感することがなかったのです。
しかしコロナは違いました。現実の生活と直結していて、信じていたからこそ、僕にとって「目が覚めるきっかけ」になったのです。
いつの間にか彼らの言っていたワクチンの「人口削減計画」ではなく「製薬会社のぼろ儲け批判」に矛先が変わってました、、、、
今まで『頭いい、すごい、カッコいい』と思ってた人達のことを「この人たちホントめんどくさい!」と思い始めるようになりました。
目が覚めた僕からできるアドバイス
陰謀論は0か100かではありません。実際に真実が含まれていることもあります。でも「不確かなものを、明らかな真実のように断言する」ことは危険です
証拠がない公式になってる事でもないことを断言するような発信者の発言には気を付けましょう。
特にYouTubeなどのそういう発信は注意が必要です。彼らは再生数を稼ぎ、広告収入や投げ銭を得ることで儲けることが出来ます。だからこそ「難しい事実を淡々と語る」よりも、「感情に訴える強い言葉」で語るほうがビジネスになる。
当然、僕のブログのように誤情報がないように気を付けた内容のつまらない文章よりも、そういった動画の方が断然感動する。「いかに盛り上げるか」「いかに危機感をあおるか」が優先される世界なのです。
知人に『この動画をみて勉強するように』とおススメされた著名人を名指しするなら
例えば武田邦彦さん。彼の動画を勧められて一時期は見ていましたが、コロナ禍ではあの語り口に「勉強になる」と思ってしまっていた時期もありました。
彼は確かに「科学者」であり、材料工学や環境工学の分野では専門的な実績があるようです。しかし、医師でもなければ、感染症や免疫学の専門家でもありません。
それにもかかわらず、医学や公衆衛生に関するテーマを「専門家の語り口」で語り、医学界や公的機関の公式見解とは大きく異なる主張を繰り返しました。そのため多くの医療関係者から批判を浴びている存在とされています。
つまり「科学者」という肩書き自体は本物ですが、それが医学や感染症の知識に直結するわけではなく、専門外の分野で“権威”のように振る舞ったことが問題視されているのです。
また、大西つねきさんの「バンガードやブラックロックとステートストリートが製薬会社やメディアや武器などの大株主である、こいつらが世界を支配している」という発言。
確かにそれ自体は事実です。しかしその切りとり方がおかしい。そもそもこれらの投資会社は世界中の大資本の株を大量に持っています。しかし、それは僕たち一般の投資家のお金をまとめて運用しているからに過ぎません。にもかかわらずあたかも製薬会社とメディアと武器などばかり支配しているような表現するのは、事実に解釈を混ぜて誇張した表現です。これは大きな誤解を生みます。
バンガードやブラックロックやステートストリートが持ってる『アメリカまるっと株』や『全世界まるっと株』などの投資商品を多くの投資家が投資する、そしてそれは有名な大企業に広く分散されるから、間接的に投資をしてくれるその代理店の超大手の3社はアメリカのありとあらゆる企業(アップルとかコカ・コーラなど)のすべての大株主トップになってしまう。ただ単に個人投資家のみんなが資本主義の成長に賭けているからそうなってしまう、というだけの話なのに、、、
金融の素人の僕でもそのくらいは理解しているのだから、元々金融のプロの人なのでそのくらいのことは絶対分かってるはず。そもそもバンガードやブラックロックがどういう会社なのか、その背景をちゃんと説明せずに製薬会社とメディアなどのトップ株主だけを切りとって解説するから、、、
つまり素人が中途半端な知識で言ってるわけではなく元金融のプロの発言なのでこれはかなり確信犯としての情弱をダマす扇動だと僕は感じました。
言ってることがおかしいというのに気づけたのは、僕も息子の将来のため、NISAで全世界などに投資しているからそれなりに金融の事は勉強はしていたからであり、議員として行政をチェックする立場だから物事を斜めから見る癖がついてしまった職業病のおかげによるものですが、ここら辺の知識がゼロだったら(4年前くらいの僕だったら)さすがに気づけなかっただろうと思います。
(ちなみに、あらゆる政策もそうですがNISAも国の狙いは当然あるだろうと思ってますよ、でもそれを陰謀というのは飛躍しすぎかなと)
政治に関係している人、票をもらわないといけない人、そしてYoutubeで食っていっているような人の極端なアンチ政府の発言には、煽られずに冷静に見ないといけません
武田邦彦さんや大西つねきさんは、もちろん真実を語りたい気持ちもあるかもしれませんが、同時に「影響力を確保」することが生業にも直結しています。だからこそ、事実をわかりやすくするために時に極端な言い方をしたり、不安をあおるような表現を選んでいる可能性が十分にあります。
それから、陰謀論にはまってる人を僕は「正しい情報」で説得を試みたこともありますが、逆効果でした、彼らにとっては正しいかどうかよりも『そこに危機感を持っているかどうか』が重要なのです、必要なのは「一緒にヤバいと思っている」共感でした、、、僕が間違ってましたと反省してます。
もし家族だったり、恋人だったりがそういう状況にあるかた、心傷お察しします、僕にはここに関しては明確なアドバイスはできないですが、、、
みんな生き抜くために、正気を保つために何かにすがったりするものだから。
それが宗教だったり陰謀論だったりもする、信仰は自由だから無理に説得しない、
必要なのは事実よりも「そうだよね、不安だよね、怖いよね」という共感だと気づかされました。
さいごに
陰謀論には魅力があります。資本主義社会の底辺にいた昔の僕にとっても、それらはカッコいいと思ってました。社会に失望した人、不安を抱える人、排除されてきた人にとって、「裏に真実がある」と信じることは救いにもなります。
でも、そこに深くはまり込むと、周りの人との関係を壊したり、自分の未来の可能性を狭めてしまう危険があります。実際に海外では新型コロナワクチンや選挙にまつわる陰謀論をきっかけに、親子・夫婦関係が破綻したケースが複数報じられていますし、日本でも「陰謀論を信じて周囲に攻撃的になり、家庭が壊れた」という相談が、心理カウンセラーや弁護士に寄せられています。
僕自身はコロナをきっかけに陰謀論から目を覚ますことができました。だからこそ、今も陰謀論に夢中になっている人の気持ちはよくわかりますし、「笑う」のではなく、「なぜそこに惹かれるのか」を理解しながら、冷静に距離をとっていきたいと思っています。
もちろん、今の社会の在り方に疑問を持つのはものすごく大切なことです。
しかし大切なのは、不確かなものに断言をしないこと。そして、メディアもYouTuberも盲信しないことです。どちらにも事実はあり、同時に誇張や扇動もある。陰謀論にも真実が含まれることはあるし、僕だって政府が常に正しいとは思っていませんし、ワクチンが絶対安全とは思ってません、今の極端に年配ばかりに偏り過ぎた男性政治がいいとは思ってません。
実際に日本が縮小し、海外資本に買われていく現実があります。これは長らく「誰一人取り残さない社会」を理想として福祉に重きを置きすぎ、そしてゾンビ企業を生きながらえさせてきたツケでもあると僕は思ってます。その間に経済成長のチャンスを逃し、少子化も進みました。相対的に弱体化してしまった今では外国人労働者や外国資本に頼らざるおえません、そこで起こってしまう外国人問題の議論に関しても100か0であるべきではない
それから、せっかく堀江貴文さんのような人が現れても、「生意気だ」という世論で叩き潰された、僕はあの出来事が、日本の衰退が決定的になった象徴的な出来事だと思っています。もし彼が潰されずに伸びていたら、NetflixやSpaceXのような世界企業を日本から生み出せていたかもしれない。こればかりはパラレルワールドを確かめられない以上は断言できませんが、少なくとも八女出身の堀江さんを押し上げられなかったことは、八女市にとっても大きな損失だったと感じています。
現実に八女市でも「縄張り意識」や「出る杭は打たれる」という空気が根強く、若者がのびのびと挑戦できる雰囲気があるとは言えません、そういう話は直接的にも聞きいています。僕が政治に関わろうと思ったのも、まさにこうした閉塞感を少しでも風穴を開けたいと思ったからです。しかし、それと同時に実際にはほとんど何もできてない感じに、悔しさも感じています。
それでも、挑戦する人が潰されず、応援される社会を作ることができれば、きっと地域も日本全体ももっと元気になれる。僕はそのために、与えられた期間で自分に何ができるかを考え続けることは辞めないでいたいと思います。
最後に、これは陰謀論を信じていた、そして抜け出せた僕の実体験からくる一つの視点にすぎません。みなさんの考えと違っていても、対話できるきっかけになれば嬉しいです。
ーーー
👣 福岡県八女市の山奥にて、宿・お茶・言葉のある暮らしを続けています。
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→ 〔天空の茶屋敷〕
八女の山奥の集落の一番上にある茶畑に囲まれた古民家。目の前に絶景が広がり、家の裏には壮大な棚田が広がる。もともとは長年空き家だったその場所に旅人が移住し、地域とともに再生させました。今ではホームステイ型家族経営ゲストハウスとして稼働しています。メディア露出も多数
🍵 お茶の販売はこちら
→ [お茶ページ]
筆者が宿業をやる傍らでお茶の生産もしています。限界集落に移住してきたものが耕作放棄地を譲り受け、地域の人に学び、農薬などは使わない方法で、訪れてくる人とともに汗をかきながら生産しています。そんな物語のある山奥の自然豊かな所で育った八女茶です。
📖 筆者が書いた著書はこちら
『海外放浪 × 田舎移住』の物語。社会不適合者だった自分が、20代でドロップアウトしながらも、紆余曲折の末に“天職”と感じられる今の暮らしにたどり着き、家庭も持つようになった——そんな流れをつづっています。 福岡の出版社より出版いただきました。
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