凄い人ほど報われにくい国なのかもしれない
- Jiro Sakamoto

- 19 時間前
- 読了時間: 5分

凄い人が、いきなりやってきた。
彼の名は濱尾さん、年齢は僕よりちょっと上であり
消防士としてエリートレスキューを11年。
そしてその後、自転車で11年、世界を走り続けてきたという。
合計108か国訪問したボロボロのパスポートとボロボロのバッグを携えて、とてもたくましく見えた、本当に一言で言い表せないような想像を絶するような経験をされてきたのだろう。
そして通算走破距離は185,000キロという。
この数字自体は、僕が知ってる自転車旅人の有名人の中では、伝説レベルの記録をもってる岩崎さん、小口さん、石田さん、周藤さんといった方々と比べても、上回るレベルらしい。
つまりこの人が日本一ということなのかも知れない
(もしかしたら発信してないだけでもっといる可能性もあるが)
ちなみに個人的に一番驚きだったのは、初めての海外旅行がこの11年の世界放浪であるということ、、、帰国は兄弟の結婚式の一度のみ
始めての海外旅で11年って、、、ぶっ飛び過ぎている
そして僕自身も、自衛隊を6年やって、その後5〜6年海外を放浪しているわけなので、旅人も色んな人がいる中でもどこか近い匂いと感じて共感できる部分も多々ある。
(というかまさに自分の完全上位互換と言った感じかな)
就職氷河期末期に高卒でパワハラがまかり通る時代に体育会系の保守的な公務員へ就職したわけでありインターネットも一般的じゃないから本当に無知だったあのときの自分を振り返ると、安定という名のぬるま湯に浸かり、鳥かごの中で生きていたような感覚だった。だからこそ、辞めるときは怖かった。
公務員という安定職とは違い社会は厳しいらしいと刷り込まれていた、そもそもどうやってお金を稼ぐのかも全く知らなかったから
周りからも、勿体無い、辞めるなよ、と説得されたり、心配されたり負け犬と馬鹿にされたりたくさんの言葉をかけられた。
それでも、勇気を出して一歩踏み出した。
その結果、何を得たかといえば
お金では買えない、圧倒的な「人生の財産」だったと思う。
僕にしろ濱尾さんにしろ
こういう人たちは、結局どこに行っても自分の力で生きていけるのは間違いないだろう
でも、それでも思う。
これだけのことをやってきた人が、
「ただの遊びだったよね」で片付けられるのは、あまりにももったいない。
僕自身も、最初の1005日の世界一周を終えて一時的に帰国し親の土木会社を手伝っていたとき、どこか「社会不適合者のリハビリ中」みたいな扱いを周りからされていた。
八女に移住したときも同じだった。あの時代の田舎移住なので、どこか「社会の底辺の人」のように見られている感覚があった。
彼もまた、同じような経験をしていた。
一時帰国したとき、バイト先で言われたそうだ。
「世界旅してることは、あまり言わないほうがいいよ」と。
その話を聞いて、外国人のゲストたちが不思議そうに言っていた。
「そんな経歴があるなら、どこでも欲しがる人材じゃないの?」
「レスキューには戻れないの?」
残念ながら、日本はそういう仕組みになっていない。
本来なら、
世界旅で得た語学力や判断力、精神力。
極限状態での対応力。
そういった総合的なものを含めて考えれば、むしろ以前よりも価値のある人材になっているはずなのに。
それでも「一度レールを外れたら戻れない」。
ここは、正直もっと社会が変わっていってほしい部分だと思う。
こういうところが変われば、もっと多くの人が挑戦できるし、もっと自分らしく生きられる社会になる。そして結果として、イノベーションも自然と生まれてくるはずだ。
(しかしながらその恐怖を振り切るというクエストがあるからこそ価値が増すのかも知れないという側面もありえる)
とはいえ、彼はこれから田舎に移住して生きていきたいと言っていた。
そんな中で、似た境遇を乗り越えてきた僕のところに話を聞きに来てくれたことは、素直に嬉しかった。
今はまだ、不安も大きいという
僕もそうだったからその気持ちはよくわかる。
ただ、こういう人はきっと大丈夫
これからも自分の力で道を切り開いていくんだと思う。
ーーーー
ちなみに、これに似たことで自衛隊時代からよく聞いていた言葉がある。
「やる気のあるやつが辞めて、ダメなやつが残る」。
でも今思えば、本質はシンプルで、「出る杭が打たれる」という構造なんだと思う。
挑戦する人、枠を外れる人ほど、正論や空気という形で静かに押し戻される。
その結果、外に出る人が増え、残った側だけが目立つ構図になる。
そして日本はさらに厳しくて、一度外に出た人が戻りにくい仕組みになっている。
本来なら、外で経験を積んだ人ほど組織にとって価値のある存在のはずなのに、それが活かされない。結果として、個人も組織も損をしている。
また、地方議会の研修で聞いた話も印象的だった。
「地方公務員アワードに選ばれるような人ほど辞めていく傾向がある」と。
新しいことに挑戦する人、外を知っている人ほど組織の中では温度差が生まれ、浮いてしまう。その構造の中で、杭は外に出ていく。
そして以前市民の方から言われた「まともな議員ほど1期で辞めていくよね」という言葉も、その時は分からなかったけれど今なら少しわかる気がする。
何かを変えようとする人ほど摩擦が生まれ、結果として合理的で話も通じる外でやる道を選ぶこともある。
もちろん、残っている人が悪いわけではないし、辞める人が正しいとも限らない。
ただ、「出る杭が打たれやすい」構造は確実に存在している。
これは自分が一番変えたい部分でもある。
ただ、日本文化として根深いものでもあるから、制度だけをいじっても簡単に変わるものではないとも思っている。
それでも、少しずつ風向きを変えていく。その一助になることが、自分の役割なのではないかと思っている。




コメント