中国旅行で考えさせられた、“地方が生き残る”ということ
- Jiro Sakamoto

- 2月6日
- 読了時間: 5分
更新日:5月24日

中国旅行に行って、考えさせられたことが沢山ありました。
それは、中国すごい!みたいな単純な礼賛ではなく、日本ヤバい!みたいな日本下げではなく、日本の地方や観光地の未来を考える上で、かなり面白い対比をたくさん見たということです。
僕自身、山奥でゲストハウスとお茶の体験事業をやっていて、さらに地方議員という立場でもあるので、どうしても「この地域はなぜ人が集まるのか」「なぜ残るのか」という視点で町を見てしまいます。
そういう意味で今回の中国旅では、そのヒントが沢山ありました。
公園にじいちゃんばあちゃんが溢れていた

知ってたけれど改めて訪れて、やはり強烈だったのが、公園文化。
中国や台湾などの中国文化圏では、本当にびっくりするくらい高齢者が外にいるのです。
太極拳をしていたり、踊っていたり、将棋みたいなゲームをしていたり、みんなでおしゃべりしていたり、とにかく「用事がなくても外にいる」。
これ、日本の地方とかなり違います
日本では高齢者福祉というと、
デイサービス
病院
福祉施設
みたいな発想になりがちだけど、中国はもっと「町そのもの」が交流の場になっているように感じました
しかも別に巨大予算で整備された感じではない。
ベンチがあり、木陰があり、広場があり、人が集まりやすい。
たまにしょんべん臭かったりもするけれど
何より、「何もせずにそこにいていい空気」がある。
日本って意外と、
「公園で長居しづらい」「用もなくいると浮く」
みたいな空気がある気がする。実際にうちの近くのスーパーのベンチでずっとボーっとしているじいちゃんも見るけれど、正直かなり浮いている
でも中国や東南アジアは、“半分外で暮らしている”ような感覚がある。
あれは健康寿命にも、孤独対策にも、かなり良いんじゃないかと思った次第です。
中国の歴史的観光地は“巨大ショッピングモール化”していた

次に面白かったのが、歴史観光地の使い方。
中国では、由緒ある寺や古い町並みに、普通に若者向けブランドやカフェ、ライトアップ、映えスポットなどが入っている。
日本人的感覚だと、
「え、それ歴史の冒涜やろ?風情や景観壊してるやろ!?」
と思うレベルで雑な部分もある。
でも、若者がめちゃくちゃいる。
夜も人が歩いている。
地元民も普通に使っている。
つまり、“生きた観光地”になっている。

一方、日本の重伝建地区などは、本当に美しい。
丁寧に町並みが保存されていて、電線もなく、看板も整えられている。
でもその代わり、
「静かすぎる」「夜が閉まる」「ハイセンスな人しか行かなそう」
という空気もある。
『中国は賑わい』そして『日本は美しさ』
僕の中で今のところどちらがいいという結論は出てないけれど、この対比がものすごく面白かった。

日本は文化財化が得意。
中国は生活化・商業化が得意。
大切な歴史的な場所を雑に使うのは素直に賛同はできないけれど
では果たして、丁寧に扱い誰も寄り付かないでいいのか?
というのも必ず考えるべきではあると思う
そして地方創生に必要なのはこのバランスを考え続ける事だと思います。
世界遺産になった地域が“観光化”で変わっていくリアル

そして特に印象に残ったのが、雲南省の二つの世界遺産。
長年有名観光地として知られる 元陽棚田 と、比較的新しく登録された 景邁山。
どちらも素晴らしかった、ずっと行きたかったところだから本当に感動でした。
でも、現地の人のフレンドリーさが全然違った。
世界遺産になったばかりの景邁山の方が圧倒的に温かかった。
もちろん単純比較はできないけれど観光地化が進むと、人も町も少しずつ変わっていくのは間違いないと思う。
観光が入れば、若者の仕事が増え、地域経済が回り、インフラも整う
でも同時に、商業化、客慣れ、観光疲れ、テーマパーク化も起きる。
結局、「地域の良さ」を残したいなら観光客を増やしすぎたくない。
でも、人が来なければ地域は衰退する。
これはもう、世界中の観光地が抱えているジレンマだと思う
だから最近僕が思うのは「保存か、経済か」ではなく「どこまで変化を許容するか」
の調整が、これからの地方や観光地には必要なんだろうなと感じてます。
中国旅は、単なる海外旅行というより、「地方の未来」を考えさせられる旅でした。
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👣 福岡県八女市の山奥にて、宿・お茶・言葉のある暮らしを続けています。
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