外国人が驚く日本の食文化と宗教・思想の違いをわかりやすく解説
- Jiro Sakamoto
- 5月6日
- 読了時間: 10分
こんにちは、天空の茶屋敷のお父さんのジローです。
多忙だったゴールデンウィークが終わりました、今年のGWの総括としては外国人だらけ、そして寒い春だったのでお茶の収穫も遅れに遅れ、収量も例年の半分近くになって(;´д`)トホホな感じは否めないです。
(日本人は日帰りの訪問や見学ばかりであんまり泊まってくれないのはちょっぴりさみしい)
さて気を取り直して、個人的にはこれからいよいよ次の議会の定例会の準備に取り掛かっていきます。
さて、今回のテーマは日本人にはあんまりなじみがないことかもしれないけれど、日本人と違って外国人と交流する際に気を使わないといけない部分、外国人の食文化っていろんなこだわりがあるのです。
宗教上の理由で肉を食べれなかったり
グルテンフリー、ビーガン、ベジタリアン、ペスカトリアン、最近はフルタリアン、フレキシタリアンという言葉も聞いたことがあります
だいたい多国籍で食事をシェアする前に『Any allergies or diet?』とか食べれないものをお互いに聞きあうような配慮の流れがあります、日本人同士ではあんまりこれはないですよね、、、
なぜ西洋人にグルテンフリーやビーガンが多いの?
昔のパン(天然酵母・長時間発酵)は体に優しかったが、今は品種改良によりグルテン量が増えて過剰摂取になると考えられています。
そして、西洋人の中には、小麦に含まれる「グルテン」にアレルギーや不耐性を持つ人が多い国があります。体質的に合わない人が一定数いるため、「グルテンフリー」が食のジャンルとして定着しました。また、健康志向やダイエット目的でグルテンを避ける人も多いのです。
日本人は体質的に問題ないといわれるのであまり出会うことはないけれど、そこにこだわってる方の意見では、腸の調子がよくなり体が軽くなるとおっしゃってました。
食の思想:ベジタリアン、ペスカトリアン、ビーガン
ビーガン(完全菜食主義者)やベジタリアンも西洋社会には多くいます。これは健康のためというより「動物を殺したくない」「地球環境に優しくしたい」といった思想・信念から来ているようです。特に西洋社会では、こうしたライフスタイルを選ぶことが「意識が高い」とされる傾向もあります。
ベジタリアン(Vegetarian)
肉を食べない人。乳製品や卵は摂取する人も多い。
環境、動物愛護、健康志向が理由。
リスク:たんぱく質・鉄・ビタミンB12不足。
ペスカトリアン(Pescatarian)
肉は避けるが、魚は食べる。
もともとの日本人に近いスタイル。
リスク:現代では過剰な水銀摂取になるかもしれない。
ビーガン(Vegan)
動物性食品すべてを避ける。肉だけではなくはちみつや牛乳や卵など。革製品も拒否。
環境保護・倫理重視。ちなみに西洋のお茶商人には、堆肥まで動物性ではないかどうかを追求してくる方もいます。
リスク:B12・カルシウム・オメガ3不足、一部のビーガンの中には、その思想を強く主張し、時に他者と対立するケースもあるようですが、あくまでごく一部の話だと思います。まあ実際に僕の知人のビーガンの方で、そういうめんどくさいタイプの方もであったことあるのも事実ですが、当然みんながそうではなく他人の肉食自体を批判しない方々もちゃんといますしそちらが多数だと思ってます。
これ以外にも食肉のアンチ大量生産消費社会ということであり自分で採取したものはOK(現実的なところでは自分で鶏を飼っていたり、釣りをしたりですね、自家製ではちみつをやったり)
命を頂くという事と真摯に向き合っていて、自分が食べれるか食べれないかそのラインは殺せるかで定めてる人もいます(鶏や魚までは行けるが、四つ足は無理、、、など)
宗教による食の制限
宗教も、食べ物の選択に大きく関わります。
少し似ているイスラム教とユダヤ教の食制限
イスラム教:豚肉は禁止、酒もNG(ハラール規定)
ユダヤ教:豚肉や貝類は禁止、乳製品と肉を一緒に食べてはいけない
イスラム教やユダヤ教では豚が不浄とされ、食べることを禁止しています。
酒は人間の理性を失わせるものとされており、宗教的に禁じられています。。
ヒンドゥー教:牛は神聖なものとされていて牛肉を禁忌とする人が多く、菜食主義が一般的。ヒンドゥー教とイスラム教徒の混在するインドは基本的に食べれる肉はチキンが主でありレストランがベジタリアンとチキンありのノンベジに分かれています、マクドナルドもベジバーガーです
仏教(特に中国やチベット):殺生を避けるため菜食を選ぶ場合もある
この点、日本の坊さんに『えっ』って思う外国人も一定数いますが、、、韓国ではそこらへん敬虔な仏教徒も多いですし、台湾ではベジタリアンレストランも街中に普通にありますね。
このように、世界では宗教や思想が食べ物に深く関わっています。
日本人はいつから肉を食べている?
日本では長らく「肉食禁止」の時代があったといわれています。飛鳥時代に仏教が入って以降、動物を食べることはタブーとされ、魚と野菜中心の食生活が続いていました。ペスカトリアンということですね。ところが明治維新以降は西洋文化の影響で肉食が急速に広まりました。『るろうに剣心』ではすき焼きを食べるシーンが印象的ですよね。
当時は明治天皇が牛肉を食べたという事が一大ニュースになっていたほどだったようです。
つまり、日本人はわずか150年ほど前まで、ほとんど肉を食べていなかったんです。それでも今では、焼肉もハンバーグもとんかつも大人気。すごい適応力です。

その他、外国人と食に関することでよく話題になるアレコレ
日本人って何でも食べるの?
外国人からよく言われるのが、「日本人は何でも食べるよね」。
生の魚(刺身、寿司、明太子や白子まで)
発酵した大豆(納豆)
馬刺し、イカの塩辛、沖縄ではヤギも
山菜、昆布、海苔など海の植物
こうした食文化は外国人にとっては衝撃的ですが、日本人からすると「普通に美味しい」ですよね?あと、僕が外国人の触れ合っていて思うのは、外国人は食べ物の好き嫌いが多い人が結構いるなぁという印象。(うちの妻が、、、w)
しかしながら日本人は子供時代はそうであれ、大人になれば好き嫌いせず何でも試す姿勢は、子どもの頃の「学校給食」の訓練だったり親のしつけもあるかもしれません。
クレヨンしんちゃんがピーマン嫌いでも両親は食べさせようとしてるシーンは印象的のようです。
世界が驚く「日本の食文化の無頓着さ」
我々が海外を旅していて奇妙な食文化に出会うこともありますが、同じように日本人にとっては普通でも、外国人から見ると「ちょっと変」なことも多いです。
食事の前に「いただきます」と言う(宗教っぽく見えるがこれはクール!)
生卵をそのままご飯にかける(サルモネラ菌は大丈夫なのか?)
弁当を持参しても冷たいまま食べる(海外では温かい食事が常識)
ご飯+麺類(炭水化物 on 炭水化物)
それでも、こうした柔軟な食スタイルが日本の強みとも言えます。偏った思想に縛られず、季節や地域に応じていろいろな食材を取り入れていく。それが日本人の「食の知恵」です。
日本人の持つスーパーパワー、海苔を消化できるのは日本人だけ?
都市伝説的な所もありますが、日本人は海藻や米などに適応した腸内環境・遺伝的特徴を持っており、長年の食文化が体に影響している好例のようです。一方で、体質的に乳製品やアルコールに対しての弱点もあるため、「順応力が高い」と一概には言えないようです。
ちなみにお茶とコーヒーが広まった理由?
トリビアですが、お茶やコーヒーの普及と「水の味」の関係。ヨーロッパやアジアの一部では、水が硬くて美味しくなかったため、お茶やコーヒーなどの“煮出す飲み物”が重宝されました。日本のように軟水が美味しい国は珍しく、これも日本茶文化が自然に育った理由の一つです。日本茶が緑茶が多く、その他で紅茶が多いのもここに関係はあるようです。軟水の方が緑茶の甘味を引き出せる強みがあります。
その他一般的に奇妙と言われる食文化について
蛇食
日本:もちろん一般的ではないですが、沖縄(ハブ酒)、一部の郷土料理、または自衛隊訓練で食べられることがあります。過去には蛇を捕まえたからと言って持ってきたお客さんと一緒に食べたことありますw
中国・ベトナム・タイなどのアジアでは伝統的に食用文化あり。特に「滋養強壮」に良いとされる。
アメリカ南部では「ラトルスネーク」をフライにして食べる文化もあり、珍味扱い。
→ 日本人の「気持ち悪い」という感覚は少数派。世界的には「薬膳」や「珍味」としての存在感も強いです。
クジラやイルカ食(知能が高く、社会性があるとされるため、西洋諸国では**「食べる対象」ではなく「保護対象」**と考えられている。)
血の料理(ブラックプディング、血のスープなど:ヨーロッパや東南アジア)
特に妻の国のフィリピンなどでは盛んです
チーズの匂いが強いもの(ブルーチーズ、リンバーガーなど)
内臓系(ホルモン)は逆に日本人には馴染みあるが、欧米人は苦手な人も多い
動物の頭・顔そのまま料理(中東・アジア・ラテン系の一部)
生のチーズや未殺菌乳製品(日本では流通制限多く、衛生的にNGとされる)
昆虫食(Insect-based food)の世界的認識はどうか?
【1】伝統的に食べる国
東南アジア(タイ、ラオス、カンボジアなど):屋台で昆虫が普通に売られている。
しかしながら、今風のタイ人の友人は『あんなの観光客向けであって今のバンコクの人は誰も食べないよ、、、』とおっしゃる
メキシコ:タコスにコオロギ(チャプリネス)を入れることも。
アフリカの一部地域:重要なタンパク源。
【2】ヨーロッパやアメリカの現在の動き
サステナブルフードとして注目:国連(FAO)も「環境負荷の低い未来のタンパク源」として推奨しており、コオロギバーや昆虫パウダーなどが商品化されている。
ただし心理的な抵抗感は強く、「栄養は認めるが気持ち悪い」という層が多い。
そういえばスイスを旅していた時、とある町で現地の友達と会食していたら、いきなり見知らぬ人に昆虫食普及活動の話を聞かされたことがあります。
【3】日本の現状
イナゴ・蜂の子などは一部の地方(長野など)で食べられるが、若者や都市部ではほとんど拒否反応。
昆虫を粉末にした「コオロギせんべい」などが商品化されているが、ブームにはなっていない。
→ 心理的な壁は世界中にあるが、環境・未来志向から研究や商品開発が進んでいるのが現在の流れ。

ちなみに、うちにちょくちょく来てくれるインフルエンサーのセミちゃん @meenmeen_0
彼女の源氏名の由来は昆虫食をするみたいで、特にセミが好きだからという事だそうです。
見た目は普通に超イケてる女の子なんだけど、やっぱり一芸に秀でている人はちょっと変わったところがあるんですねw
ステキ
フレキシタリアン?
最近たまに聞く「フレキシタリアン」とは、「基本は菜食だけど、たまに肉や魚も食べる人」のことです。環境に配慮しながら、社会と調和するため柔軟性をもつ
「私はフレキシタリアンです」とドヤ顔で言う欧米の方もいます
(まるで自分が上位互換かのように)
そういう時はこう言ってやりましょう
『それって日本では普通だぞ!』
実体験から、僕は海外の現地人と遊んでいて、ご飯を食べるときには肉ばっかりでうんざりした経験は何度もあります。日本人との食事でその感覚になったことはほとんどありません。
季節の食材や地場産を大切にし、肉は極力少なめでバランスよく食べて、付き合いも大切にしながら、食べ物を粗末にしない無駄を避ける食文化。おそらくうちの近所に住む田舎のじいちゃんばあちゃん達だったり良識人な日本人であれば基本的にナチュラルなフレキシタリアンだろう、、というのが僕の結論です。
ちなみに、うちの徒歩圏内にある『楽園晩御飯』、スパイスからカレーを作る上に鶏やヤギを飼ったりしている自給自足系カレー屋さんですが。ビーガンやベジタリアン、その他いろんなリクエストにも対応してくれます、うちに訪れる際はこちらも是非訪ねてみてください。
民泊もやってるので外国人が苦手だったり食事付きだったりオモロイ宿主を求めるかたはウチよりもこちらの方が良いかもしれません。

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