なぜGWに外国人旅行者が山奥の宿に殺到するのか?
- Jiro Sakamoto
- 4月30日
- 読了時間: 4分
更新日:4月30日

こんにちは、天空の茶屋敷のお父さんのジローです。
ゴールデンウィークになると、ここ「天空の茶屋敷」では、ちょっと不思議で面白い光景が広がります。それは、日本の祝日なのに、なぜか日本人のお客さんよりも外国人旅行者だらけでいっぱいになってしまうという現象です。
「なんで?」と思いますよね。日本の大型連休といえば、日本人が一斉に移動するタイミング。観光地はどこも混雑し、宿泊施設も予約でいっぱい。(ですよね?今は傾向は変わってたりするのかな)
そんな中、外国人がわざわざこの時期に、しかも田舎の山奥にあるうちの宿を選んで来てくれるなんて、本当に謎です。
ちなみにウチは決してインバウンドに色気出してる宿ではありません、元々は日本人と外国人は半分半分くらい、コロナ禍はしっかり日本人ばかりでお客さんの足どりはあったし、とはいえコロナ後は外国人割合が増えた感はあります。
もしどこの宿でもいっぱいだからうちに流れてくる、、といったことであれば福岡で大型イベントがある時にうちに流れて来たっていいはずです。
黒木の大藤の観光のついでにもっとうちに泊まっても良いはずです。しかし、近隣でイベントで宿が取れないから天空の茶屋敷流れてくるというのはほとんどありません。
そして、いま来ている彼らに話を聞いていくうちに、なんとなく予想ができます。
メジャーな観光地は、、どうしても混雑してしまう。
そして僕らがみんな知ってるような福岡市が都会、大宰府や柳川が観光地で八女市が田舎という理屈ではなく
東京~大阪が観光客でごった返していて、それ以外の九州などは田舎だったり観光客があまり行かないというイメージを持っている。
そんな中で、九州の山間部、八女のような静かな地域は、まさに“日本の原風景”。そういう究極にジャパニーズな場所を好む旅慣れた外国人たちが天空の茶屋敷にたどり着くようです。
だいたい「日本に行ったことがある」という外国人にどこにいったのか話をきくと、東京、京都、大阪、でその次に富士山近辺と言ったところです。
九州に来る方はそもそも日本好きのリピーターやみんなが行かないようなところに行きたがるタイプの人でありるのでそれなりにフィルターがかかり
それに加えてうちに来る外国人のお客さんは、ガイドブックに載っていないような場所に魅力を感じる、いわば「旅の玄人」たち。静けさ、素朴さ、そして地域の人との自然な交流、そういうものを大切にしている方々です。あえてそんな不便な場所に来たい人達なので究極にフィルターがかかります。
九州を、スコットランドや雲南省、スペインのアンダルシアやメキシコのミチョカン、タイのメーホーソンあたりにたとえると分かりやすいかもしれません。一見さんはなかなか行かないですよね。辺境でありその土地ならではの誇り高い文化と美しい自然が息づいている。そんな「サイハテの魅力」が、九州には確かにあります。
そして、もうひとつ面白い話。
よく「日本人客は良質で、中国人客はマナーが悪い」といった話を耳にします。でも、実際に僕の実体感からいうと、まったく逆なのです。
最も礼儀正しく、こちらを尊重してくれる上に、お金払いもいいのは、むしろ中国からのお客さんたち。そして一方で、日本人のお客さんの中には、残念ながらこちらへの尊重が欠けていたり要求が多い方も少なくありません。
もちろん、人それぞれ。たまたま天空の茶屋敷のフィルターがそうさせている。
そもそも中国人のインバウンド客ってめちゃくちゃいるのに関わらずうちに来る人は本当に一握り、だからものすごくフィルターかかっているのだろう
ということで、うちでは国籍で言った場合
最も良質で楽なお客さん⇒中国人
最も警戒しないといけない⇒日本人
(これを読んでる日本人の方はみんな大丈夫だと思いますのでWelcomeです)
という構図になってます、不思議、、、
まあ、そういった世間一般で言われる先入観やステレオタイプがいかに当てにならないかっていうのもそうですし、よそはよそ、うちはうち、、、、、
というかやっぱりウチはだいぶ浮き世離れした宿泊事業所なのだろうというのを改めて実感しています。
彼らに「なぜこの時期にここに来たの?」と聞くと、外国人のゲストたちは決まってこう言います。
「ここならいい人に出会えるだろうし、観光地っぽくなくて、本当の日本が見えると思ったから」
そんな方々のおかげで何とか生きのびております。
素晴らしい!もし良かったら、次のホームページをみなさんに紹介してください。
「中原中也の詩を覗いてみよう」https://www.fujiyama-jp.net/wp/?p~1543