【ご報告】会派に入りました
- Jiro Sakamoto
- 5月8日
- 読了時間: 6分
更新日:7 日前
みなさん、こんにちは!八女市議会議員の坂本治郎です。
先日全員協議会にて市議会の「会派」に入ったことについて報告がありましたので、その事についてお話しします。

まず、「会派」って何?
って思う方もいるかもしれません。簡単にいうと、議会の中で考え方が近い人たちがチームを組むグループのことです。政党とは違って、全国的なルールがあるわけではなく、市議会の中で協力し合うためのものです。
現状の八女市議会では僕らが入った後のこと、つい昨年この仕組みが始まったばかりで、他の成熟した会派のある市議会のようにように会派での代表質問や政策提案は今のところはあってません。まだまだ会派制っぽくはない、これから徐々に成熟していくだろうといった黎明期な感じがあります。
そして、おそらく僕を応援してくれてる人たちの中には
「そんなの入らなくていいじゃん」
「しがらみの中で自由に発言できなくなるやろ」
と思う人が多いかもしれません
実際に近年、僕みたいなもともと政治とは無縁だった若者が政治に興味をもって風雲児の勢いで選挙にでて議員として参加するような流れは日本全国でちらほら起こっていますが、確かにそういうタイプの人たちを調べてみると1人ぼっちでいる方が多いように感じます。
同様に僕も今まで1人ぼっちでした。自分の思いだけで自由に発言できるし、気遣いコストは全く無いし、好きな所に視察に行ったり好きなように動ける。
それはかなり美味しいポジションに感じられるかもしれませんが、、、
実際に議会の中で活動してみると、「1人じゃ何も変えられない」という現実を思い知らされました。どんなに勉強して、どんなに正しいと思うことを言ったとしても、周りに理解してもらうアクションをしていなければ議場で一人だけの発言、一人だけの政策への反対討論となってしまいます。議会には経験豊富な先輩議員がたくさんいて、政策を進める上で話の持って行き方や交渉力などの面では、自分は全く敵わないと実感しました。
適わないどころかその舞台にも立てておりません
2年経ってようやくわかったのは、政策の世界というのは、たとえしっかり勉強して、様々な人の意見を聞き、筋道立てて発言したとしても、「正論だから通る」という場所ではありません。
というのも、実際には「何が正解かなんて、誰にも分からない」のです。未来のことは不確実で、どんな政策にもリスクと不安要素がつきまといます。
たとえば、
財務省前での抗議デモや減税の是非だって、学者や識者の中でもかなり評価が分かれます。
トランプさんの政策が本当にアメリカを再生させるかどうかも、人によってまったく評価が違います。
つまり、議場に挙がってくる時点で、すでに「ある程度、正しさの裏付けが十分にある」わけです。市長提案にせよ、行政側の政策にせよ、それを出してくる側にもしっかりした「ロジック」と「選挙で選ばれたという権威」がある。
そんな中で、ひとりの議員が異論を唱えて意見を通そうとするのはすでに固められた大きな氷の壁に、素手でヒビを入れようとするような行為です。もしそれを割れるとしたら、それはかなりの「クリティカルヒット」が必要です。
市政追及型の議員であれば、何とか急所を見つけて厳しく切り込んで、その一点突破でインパクトを出すこともありえます。
でも、僕はどちらかと言えば「提案型」の議員だと思っています。
つまり、敵を作るのではなく、周囲と協力して、じわじわと合意を育ててくべき。それは言い換えれば、一匹オオカミでは進めないスタイルでもあります。
新人議員として、一人でできることには限界がある。でもだからこそ、「共感」と「信頼」を少しずつ積み重ねて、いつか“提案が通る場”そのものを耕していくことが必要だろう。
つまりこのままではせっかく議員なったのに何を成し遂げれないだろう、議会では頑張って発言したとしてもすべては自己満足に終わり、知人からは税金ドロボーと言われることに後ろめたさを感じながら生活することになるだろう、、、
「じゃあ、どうすれば市民のためにベストな働きができるのか?」
そう考えたときに自ずとそういう考えになっていきました。
僕が入会の承認いただいた会派は、【政策ミライ】メンバーを見てみるとこれまでの動向から「このままではよくない」「若い人の意見も大事にしたい」と考えている方々です。そして僕みたいな人が一人くらい議会にいることにも友好的に思ってくださっているのを感じます。ここなら自分の意見も伝えながら、それが市政に反映させれるかもしれないと思いました。
ちなみに僕が入ることにより5人の最大会派ということなってしまいました。
もともとは同じ30代の花下議員と同じ会派として活動していました。若者として、市政に新しい風を吹かせたい!という気持ちは同じでした。でも、彼の支援者の方々から「組合の会派に入るべきだ」という強い要望があり、彼はそれに応える道を選びました。もちろん彼の決断を尊重し、快く別れました。
その結果、僕は議会で1人になりました。でも、自由すぎると難しい側面がある…。
「1人で鋭いナイフのように尖るよりも、大きな岩の中に入り、その中で自分の発言を聞いてもらう方が市民のためになるんじゃないか?」
そう考えた上の結果です。

「しがらみのない坂本だから応援してやったのに…やっぱり取り込まれてしまったか、つまらん」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。その見方も、ある意味で正しいと思います。もちろん以前ほど自由に発言できなくなることは、想定しています。
ただ、こうも考えられます。
これまで後ろ盾もなく何とか当選し、自分の考えだけでホイホイ発言して、時には失言もしていた“あの坂本”が、ベテラン議員からもある程度は認められるようになった――そう受け取ってもらえれば、前向きな変化だと言えるのではないでしょうか?
つまりこういう事です
これまで
坂本⇒議会や市長に直接意見
「唐突にそんなことを言われても」とみんなに戸惑われるし、斬新なことは根回しなしでは通らない。正直な所、根回しの動き方がよくわからないし、多分新人にはそこはかなり荷が重い側面がある
ここから
坂本⇒会派に相談
会派内で議論をしてもし賛同を得れたら⇒5議員分の意見として議会へ提案、21人の採決なので過半数のあと6人が賛同してくれるなら理論上は議会の意見として法的な執行力がある。
もちろん、ベテランの先輩方のいる会派なので、全部が自分の思い通りになるわけではありません。意見をすり合わせて時には折れることも必要です。でもそれが政治であり、話し合いの世界です。そして政治家も人間です、好きや苦手はあります、なのでその中で信頼を得れる努力も必要です。
そもそも、会派に提案して却下されるような事であれば、一人で議会で意見しても絶対に無理だし、もちろん一人で通らなくても発言することも全く意味がないとは思わないが、あくまで2期目に生き残れるかどうかかもわからない僕にとっては「1期目でできる限りのことはやった」と言えるようにしておきたいということです。
もし2年後、「やっぱりダメだったじゃん、なんもできなかったじゃん」と思ったら、その時は遠慮なく落としてください。
という覚悟を持って、取り組んで行こうと思ってます。引き続き、皆さんのご意見をお待ちしています!
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