南筑後に新たな人の流れと若さを呼び込むプロジェクトがこれから始まる!
- Jiro Sakamoto
- 7月7日
- 読了時間: 8分
更新日:7月12日
こんにちは、天空の茶屋敷のお父さん&八女市議会議員の坂本治郎です。
現在、八女を中心とした南筑後地域での新たに修学旅行生を受け入れて行こうという動きがあります。
大手企業と連携し、主として伊江島で長年実績を積んできた「ホームステイ型の修学旅行」のノウハウを持ってるTMプランニングさんと、それらをこちらで立ち上げる団体でうけいれて行こうという事です。
これを八女で言い出したのは民間で色んな活動をされている若手のホープである堤さん。

僕目線の古今東西の色んな事例の総評としては
行政が主導でやるということではなく
民間の熱い思いを持った人が立ち上がる、それを行政が見守り、必要に応じて支援するという形が理想的なので、最初の流れとしてはとても良い形だと思います。
目指すのは、200人規模の受け入れ体制
まずこのプログラムで、一度に約200人の学生を受け入れられる体制をつくることを目標にしています。車の運転のキャパもあるし、ちょうどよさで言えば人家族4人ずつというのが理想的とのことです。つまりその設定で一仮定すれば、約50家庭の協力が必要です。
想定としては、学生たちは1泊または2泊の滞在となります。最も混み合うのは、4〜6月と10〜12月の春・秋のシーズンとなるようです。
集合・解散場所としては、例えば八女伝統工芸館のような場所を想定。ここで「受け入れセレモニー(入市式というのかな?)」を行い、学生たちは各家庭に振り分けられ、地域の暮らしに溶け込んでいって一緒に過ごします。
あなたがホームステイ先として登録するメリットとは?
「家に知らない子どもを泊めるなんて不安…」と思う方もいるかもしれません。
そもそも自分はそんなノウハウないし、、、でも実際には、特別なスキルは全く必要ありませんし坂本治郎のような変人である必要もありません
むしろ、地域に根ざした暮らしをしてきた、“素朴な八女の人”がよいのです。
普通のじいちゃんばあちゃんのぬくもりが魅力的なのです
もちろん若い夫婦などもそれはそれで魅力的です。
自然はズタズタに切り裂かれ、人と人とのつながりがなくなっていく昨今、味気ないホテルではなく人のぬくもりがある田舎の家にとまる。そこで生まれる交流はかけがえのない価値があるのです。
夏であればただ一緒に川で遊ぶだけでいい、ホタルを観たりや花火をしたり、秋であれば焚火や焼き芋するだけでもいい、冬は一緒に池の山とかグリンピアに温泉にいくのもいいし、一緒にご飯を作って食べるだけでいい、一緒に畑に行って案内するのも良いし、ただおしゃべりするだけでもいいのです。
この取り組みは、インバウンド観光のように言葉の壁を気にする必要もありません。学生たちは日本の中高生です。
地域の方々にとっても無理なく、特別なことはしなくていい、うちに来ても何もないと思ってるかもしれませんが、何もないからこそいい。
“普通の暮らし”をそのまま見せてあげることが価値になるのです。
経済的にも意味がある
こうした取り組みは、「ボランティア」ではありません。
待遇として、学生1人あたり7,000円ちょっとの謝礼が予定されています。食費やガソリン代など諸経費を引いても、実質的に5,000円ほどの収入が見込まれ、4人受け入れれば、1回の受け入れで約2万円の収入になります。
これは「少し手間をかける価値のある額」として、多くの人にとって続けていく上で現実的なモチベーションになるはずです。地域全体でこのプログラムが拡がれば、最大で1億円規模の経済効果も見込まれるという試算もあります。
これは単なる教育事業にとどまらず、新しい人の流れ・交流人口を生み出す地域振興策とも言えるのではないでしょうか。
何よりも10代という若い子たちと触れ合うことにより若いエネルギーをもらう事にもつながります、そうやって生きがいをもって楽しく生きる、広く言えば市民の健康促進の効果も臨めると僕は思ってます。
面白いと思ってくれた人は当然そこから民泊業を始めてもいいと思いますし。
そして意外なメリットがあります。それは家が整うという事です。
僕自身、宿をやっている身としての“意外なメリット”を正直にお伝えすると…
人を迎えるようになると、庭の手入れや家の掃除を自然とするようになります。
ふだんは放っておきがちな場所を整えるようになり、暮らしそのものが整っていくんですね。
なぜなら宿業する以上は家を掃除しますよね。もし普通の人が家を掃除してもお金をもらえることはありませんが、宿業をやってるという事は家の掃除をすることに収入が発生することになるのです。ここらへんはあまり語られませんがこれは民泊のすごいところです!
しかも一緒に遊ぶことが商品価値になるわけなので、、、ちょっと遊んでちょっと丁寧に暮らすことがお金を稼ぐことになるのです。現代のものすごい錬金術です。
市としてできることは?
このプロジェクトは個人レベルの宿泊事業者ではとてもじゃないができないことなので、宿主目線でも大変ありがたい話でもあるし、議員目線でも、この取り組みを応援したいと思っています。その上で、市としてやるべきこと・できることを考えてみました。
1、まず、邪魔をしないこと。
人を泊めてお金をいただくには基本的には宿泊業の許可が必要ですが、 年に数回程度の「教育的ホームステイ」については、体験として柔軟に認める必要があると考えています。例えば、「それをやるにはまず最初に宿泊業の許可をとってね」と厳しく規定されているなら、なんやらハードル高そうだし敬遠してしまう。「だからまずは数回やってみて、イイね、続けたいと思うなら宿泊業の許可をとってね」という形にもっていくことが重要です。最初はガチガチに考えないでいかに容認してトライさせれるかです。
あと、過去に些細なトラブルがあった場合、それを理由に「うちの地域ではもうやらない」となることがあります。子どもを扱う事業はどうしても慎重にならざるを得ませんが、“ゼロリスク”を求めて何もできなくなるのは本末転倒です。
保険加入や緊急時対応のマニュアル整備を通じて、不安を“仕組み”で解消するようにしっかり確認した上で、後は見守ることです。
2、県の宿泊税制度の見直しの声をあげる。
現状、福岡県の宿泊税は修学旅行にも課税されることになっています。 これを免税にする仕組みを整える必要があると考えます。いかに煩雑な手続きを減らせるかはかなり大事で、ただでさえ仕事が忙しいのにめんどくさい事務作業まで入ると、それだけで参加を断念する家庭が出てしまいます。実際に他の県の宿泊税制度では修学旅行は課税対象外となっているので、福岡県もそれに右へ倣えする必要があると僕は考えます(←実際にこれは僕が議場だったり県議さんに発言したりこれまで動いてたことなので、各方面と連携して動きます!!)
3、地域団体間の調整
観光協会・商工会・教育委員会などの管轄団体同士で情報共有が不十分だと、協力体制ではなく「縄張り意識」が表に出ることがあります。
たとえば「うちは観光ではなく教育だから関係ない」といった縦割り意識があれば、受け入れ体制が地域で育たちません。
その為には市議や中立的立場のプレイヤーが「共通目的は地域の未来」と明確にし、調整役・橋渡し役を担うことが重要です。
4、民泊開業の支援
民泊を開業するとなると、全部自分で必要なDIYと手続きをやっていったとしても手続きにかかる経費というのが確実に存在します。いくらになるか明確には分かりませんが最低でも5~10万はかかるかもしれません。それを市が応援するのもありではないかと僕は考えます。
(ちなみにですね、これ言われることなんですが、僕が市議の立場でよく議場で地域の宿泊業のためになることや業界を守るため、盛り上げるための発言や行動をしておりますが、ちゃんと話を聞いてない人からすると「宿泊業をやってる議員が宿泊業に肩入れするのは職権乱用じゃないのか」って思うかもしれませんが、むしろ逆です。競合相手を育てる事、相手に塩を送るような事をしてるので、むしろ天空の茶屋敷の不利益になるようなことばかりしてるんです。もちろん地域の業界のためだし、宿泊業やってる議員なんてほとんどいないから、スルーされてる業種であり、議員の中でも最も僕が詳しい領域になってしまう、、、自分が貢献できる領域で活動しようとしてるだけです)
まとめ:
市がやるべきなのは「不介入でもいいから邪魔しないこと」「可能であれば金銭的支援」
制度やルールはもちろん大切ですが、目的が「地域の未来につながる教育・交流の創出」であるならば、行政は支援的な姿勢に立つべきです。「何もしない」という選択肢すら、下手にブレーキをかけるよりはマシなケースもあります。
筑後6市のみなさんへ:一緒に取り組みませんか?
このプロジェクトは、単なる受け入れ事業ではありません。地域に新しい人の流れを生み、交流を生み、そして八女という場所の価値を“暮らし”という視点から伝えていく試みです。
そしてこれは八女市だけの話ではありません。筑後6市(八女市・筑後市・広川町・大木町・みやま市・柳川市)全体での取り組みに広げていく可能性があります。
「うちでもできそう」「知り合いに紹介したい」そんな方がいれば、ぜひ名乗りを上げてください。地域からの自主的な動きが、この取り組みの広がりを支えるカギになります。
正式に今後募集があるかもしれませんが、僕にお問合せいただければお繋ぎすることもできますので!
未来の八女・南筑後のために、この流れを一緒に育てていきましょう。
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