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八女のいのちと歴史に触れる――市議一期生による視察報告

更新日:7月25日

こんにちは、八女市議会議員の坂本治郎です。


今日は八女市議会の一期生メンバーで、市内視察に行ってきました。

テーマは「斎場」と「治水」。それぞれ、いま八女が直面している課題でもあり、これからの未来に向けて避けては通れないテーマです。


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◆ 黒木斎場――地域の想いが宿る場所のこれから


まず訪れたのは、八女市で最も古い「黒木斎場」。

僕自身、自分の町の黒木町であり、この声は地元のじいちゃんたちから何度も聞いています。

厚生委員会としてもここに何度も足を運んできましたが、あらためて現場を見て、施設の老朽化は他の施設と比べると明確です


ちなみに、これはあくまで僕だけの意見になってしまうかもしれませんが「十分まだまだ使えるのに、、、古いからといって次から次に新しいものに建て替える、これは豊かさと快適さに慣れ親しんだ日本人のエゴではないかな」という気持ちはありますが、こればかりは僕だけの声になってしまう部分があります、公共事業への投資として適切に建築に仕事をふることも重要ですし、こればっかりは皆さんの声で納得しないといけない部分もあります。


広域合併から年数が経ち、それぞれの地域の事情をどうすり合わせていくかというのが厚生委員会でもいつも議論されています。


山内の葬儀場からそんなに遠くない上陽はかなり新しいからここに集約すべきでは

と思うけど冬は雪が深いと登れない問題もある。

ロケーション的には一番利便性の良い黒木町は特に老朽化が進んでるから立て直すべきだという言葉では簡単だが、その場所は地盤的に安全面に問題があり、嫌がられる施設である以上簡単に場所が決まらない。

なかなか難しい問題があります。


「統廃合」という言葉が簡単に使われがちだけど、当然そこにあるのは地域ごとの歴史や、人の想い、、、、


とはいえ、使用頻度の著しく低い矢部村だったり星野村だったり、お金が無限にあるわけでもないリアルがある以上ここはどうか理解していただかないといけない部分もあります


年配の方は「この地で生まれ育った以上はそこで燃やされたい」という考え方が一般的であるかもしれないが、これからの若い人はそこまでこだわらない傾向もあるので、やはりそれありきではなく合理的に考えるべきであるとも思います。



なお、今後は八女市全体での斎場のあり方を議論するための委員会をもって、議員も旧市町村から1人づつ選出されてます。

僕自身は委員会には選ばれてはないけれど、ご意見がある方はお繋ぎ致しますのでご連絡ください。



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◆ 日向神ダム――ダムはある。でも、それだけじゃ足りない。


次に向かったのは、矢部川の最上流にある「日向神ダム」。

ここは、八女の水と命を守ってくれている重要な場所。でも実際に現場の声を聞くと、気象の変化に対応しきれない現実も見えてきました。


年間の水位は計画されていても、異常気象が続く昨今、「想定外」が日常になりつつある。

夜間に警報が出ないまま放流せざるを得ないケースもあり、防災の現場では「連携が間に合わない」リスクも指摘されていました。


現場で働く方々の葛藤を肌で感じるとともに、「柔軟な運用」と「情報共有体制」の見直しの必要性を痛感しました。


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◆ 花宗川――移住当時の僕が感動した黒木町の風景。先人の知恵と努力が今も生きている


その後は、花宗用水組合の案内で矢部川沿いの各堰を視察。

印象的だったのは、かつて矢部川をはさんで、右岸は久留米藩、左岸は柳川藩、お互いの国がそれぞれに水を確保し合うために関と水路を作っていたという話。


今は治水の知恵と努力が積み重なってきたという歴史に、ちょっと胸が熱くなりました。



立花・山下の排水機場――悔しさの上に築かれた一歩


最後に立ち寄ったのは、立花町の山下地区にある排水機場。

ここは、令和2年の豪雨で床上・床下浸水の被害があった地域。


「なぜ守れなかったのか」という声も多く届いていた場所ですが、今は少しずつ前に進んでいる。

整備が進んだ排水機場を見ながら、これが「信頼を取り戻す一歩」になればと願うばかりです。


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◆ 学び、考え、また歩き出す


今日は一日かけて、八女の過去・現在・未来をぐるっと歩いたような感覚でした。

施設や川だけじゃなく、その背後にある「人の想い」に触れられたのが何よりの収穫です。

何よりお互いの国が水を確保し合う流れから水路を開拓し、今もそれがしっかりと生きているのは感動ものですし非常に面白かった。

これは是非皆さんにも知って欲しいです。


市議会一期生として、学び続ける姿勢を忘れずに、これからも地域と一緒に歩んでいきたいと思います。



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