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川遊びを制限することは、本当に命を守ることにつながるのか 2026年9月、一般質問

9月26日
読了時間: 10分

八女市議会議員の坂本治郎です

9月の一般質問の内容について、議事録よりAI要約したものをこちらにあげておきます。


今回はダニエルイノウエミュージアム周辺の季節的混雑と案税対策についてでした



イノウエ氏の功績を伝える施設を、地域にも生かせているか

最初に取り上げたのは、ダニエル・イノウエミュージアムです。

ダニエル・K・イノウエ氏は、第二次世界大戦では日系2世部隊の一員として従軍し、その後、長年にわたりアメリカの連邦上院議員を務めた人物です。ご先祖が上陽町にルーツを持ち、本人も上陽を訪れています。イノウエ氏の功績を伝えることは、八女にとっても大切なことだと思います。


私が質問したのは、その功績の是非ではありません。公費を投じて整備した観光交流施設として、今の使い方が地域振興にどれだけつながっているのか、という点です。

市長からは、リニューアル後の入館者は年間約1万8千人で、ハワイとの交流や地元の催しにも役立っているとの答弁がありました。観光振興課長も、施設内の飲食や買い物、イベント、住民同士の交流などを地域への効果として挙げました。この数字をどう評価するかというのは難しいところもありますが、実態としては元の『ほたると石橋の館』だったころからあまり伸びていません「約2億7,183万円の公費を投じたのに?」という批判される方もいるかもしれませんが、そもそもの地域の人の人口減など、カウントの仕方など諸条件は色々あると思います。なので私は来館者数だけでは一概に評価はできないと思います。


そして来た人が周辺の飲食店や宿にも立ち寄ったのか、地域でどれほど消費したのか。市に尋ねると、そうした回遊や経済効果を示す指標は、現時点で把握していないとのことでした。今後、施設を評価するなら、そこも見ていく必要があります。


あまり使われていない2階をどうするか

施設の2階は貸しスタジオなどに使われていますが、利用申請は令和6年に6件、令和7年に8件でした。観光振興課長も、十分に活用されているとは言い難いと認めました。

そこで私は、今の用途だけにこだわらず、展示や観光案内、奥八女の情報発信など、別の使い方も検討できないかと質問しました。市は、八女とハワイのつながりを学べる展示や、奥八女全体への周遊を促す観光情報拠点などを含め、指定管理者と研究すると答えています。これは検討の答弁であって、2階の用途変更が決まったわけではありません。


続いて、施設の見せ方そのものについても質問しました。

「ダニエル・イノウエミュージアム」という名前は、条例で定められた施設の正式名称ではなく、施設を分かりやすく伝えるための愛称・通称だという答弁でした。ならば、今後の利用状況や観光戦略に応じて、愛称や施設の見せ方を見直すことは制度上可能だということです。


そこで私の提案は主語を『ダニエルイノウエ氏』ではなく『八女とハワイのつながり』にしてはどうかという事です。それは思いつきで言ってるわけではなく、むしろそちらの方がこの事業の計画の段階で提出されたものに近いからです

そして、過去の議場でも先輩議員方も『ダニエルイノウエミュージアムという名称はどうなのか、もうちょっと別の名前にできないのか?』という趣旨の意見が上がってました。


私はイノウエ氏の展示をなくしたいわけではありません。むしろ、初めて訪れる人にその人物の重みがもっと伝わる見せ方ができないかと考えています。

現在は、施設に入るとイノウエ氏が強く前面に出てきます。しかし、いくら偉大な人であったとしてもアメリカの政治家の名前だけで、一般の観光客に「行ってみたい」と思ってもらうのは簡単ではありません。まず一階で八女とハワイのつながりに興味を持ってもらい、二階で移民の歴史や日系社会を学び、一番奥の部屋でイノウエ氏の生涯に出会う。そういう展示の流れも考えられるのではないでしょうか。


また、展示中の「腕をささげた」という強い表現についても触れました。戦争で右腕を失った事実と、その犠牲を伝える意図は理解しています。ただ、明るいハワイの雰囲気の中で突然その言葉に出会うため、展示全体にアンバランスを感じます。副市長は、イノウエ氏の生涯と戦争があった時代背景を伝えるための表現だと説明しました。

市は、現在の展示がイノウエ氏に特化したものであることや、八女とハワイの移民史を広げて展示するには資料の収集・検証が必要だとも答えています。その事情は理解したうえで、今後の施設の使い方と併せて検討してほしいと伝えました。



ミュージアムのすぐ隣に、夏の大きな人の流れがある

なぜ私が施設の使い方にここまでこだわったのか。それは、施設の外に目を向けると、夏には川遊びを目的とした大きな人の流れがあるからです。

市の答弁によると、ミュージアムの入館者は夏と冬で2.6倍の開きがあります。ただ、川遊びに来る人が何人いるのか、その人たちがミュージアムや周辺の店をどれほど利用しているのか、市は具体的な人流や消費の調査をしていません。

私は、川遊び客を単に「混雑やごみへの対応が必要な人たち」として見るだけでは、もったいないと思っています。すでに八女まで来ている人たちです。食事をする場所、子どもと立ち寄れる施設、宿泊や体験の情報を伝えられれば、奥八女のほかの地域にも足を延ばしてもらえるかもしれません。

そこで、夏の間だけでもミュージアムに奥八女の観光案内所のような役割を持たせられないかと提案しました。上陽だけでなく、星野、黒木、矢部の飲食店、宿泊施設、キャンプ場、体験事業者などの情報を集める。パンフレットを置くだけでなく、人を配置して案内する方法もあると思います。


観光振興課長は、マルシェや夜市への地域の方々の出店を促す方法、奥八女を巡ってもらう案内の手法、ほかの夏の催しとの連携などを、指定管理者と研究したいと答えました。


大切なのは、来訪者の数を増やすことだけではありません。来た人が地域で過ごす時間を延ばし、地域で食事をし、買い物をし、宿泊する。その流れをつくれるかどうかです。


なので私の提案はダニエルイノウエ氏の展示を2階の奥にして一階を夏季限定で観光案内所に使って地域周遊につなげてもらうという事です、これはダニエルイノウエ氏を奥に追いやる、ではなく物語の核として奥に鎮座していただくという事です。実際に施設の二階を確認しましたが、スペースや間取り的にも可能だと感じました。


夏は外の人に開かれた施設であり、そして集客の見込めない冬は地域の人むけの施設にする、そこに何が必要かは地域(上陽)の人の声を是非反映して欲しい

そういった季節運用が実情の変化に対応するという事であり、地域経済、地域の人のためになる施設でもあり、これまでの政策の流れを崩さない最善の策なのでは、と発言しました。


「遊泳場所を制限すれば安全」とは限らない

次に、星野川の安全対策について質問しました。

事故を受け、市は緊急に遊泳禁止の措置を取りました。その後、県、警察、消防などとの協議を経て、一部の区域を遊泳注意区域として周知しています。人命に関わる事故が続いた以上、急いで対応したことは理解しています。


行政の立場で難しいのは、川はプールとは違います。行政が「ここなら泳いでよい」と許可するものでもなければ、市や県が川遊びそのものを簡単に禁止できるものでもありません。そして、注意区域を設けても、実際には川を利用する人がいます。

だからこそ私は、遊泳場所を制限することが、本当に県民の命を守ることにつながるのかと問いかけました。


事故が2件起きたことは、重く受け止めなければなりません。しかし、事故件数だけで、その場所がほかの川よりどの程度危険なのかを比べることはできません。年間100人が利用する場所で2件起きた場合と、何万人も利用する場所で2件起きた場合では、考え方が変わるはずです。比較するには、事故の件数だけでなく、実際に何人が利用しているかという情報も必要です。


そういった利用者の数のデータもない以上、上陽の川が危険だともいえないし、また、ある場所を制限した結果、川で遊びたい人が別の場所へ移る可能性もあります。安全管理もされてない泳ぎがいのある場所がSNSでシェアされてそこにさらに人が集中するかもしれない。上陽の川を制限すれば確かに上陽での死亡事故は亡くなるかもしれませんが、それで福岡県内で毎年起こっている川遊びによる死亡事故を減らすことが出来るのか? 逆効果ではないかという指摘です。


私が求めたのは、「自由に泳がせてほしい」ということではありません。現に利用する人がいるという現実を前提に、危険な水深や場所を分かりやすく示すこと、増水時には強く利用を控えるよう伝えること、外国人にも分かる多言語の注意表示をすること、救命用具や安全管理の人員を検討することなど、できる対策を考えてほしいということです。

そして、上陽の一か所に人が集中し続けるのではなく、奥八女のほかの地域でも、県や専門家とともに、安全に川と親しめる環境を検討できないかと提案しました。私は、観光と混雑対策と安全対策を、別々ではなく一緒に考えるべきだと思います。

防災安全課長は、今後の安全対策について、県をはじめとする関係機関との協議会を軸に検討すると答えました。また、私が述べた**「遊泳場所を制限することが本当に県民の命を守ることにつながるのか」**という考えも、協議会に伝えると答弁しました。


市長の答弁――自己責任を基本としつつ、放置はしない

最後に市長へ、将来的な方向性を尋ねました。

市長はまず、星野川を管理する県との連携は欠かせないと答えました。2件の事故を受け、市は緊急に遊泳禁止の判断をしましたが、その後は県や消防、警察を含む関係機関と協議を続けているとのことです。

そのうえで市長は、川での遊泳は基本的に自己責任であると述べました。八女市には、川に親しむために整備された場所もあります。しかし、それは行政が「この場所で泳いでください」と勧めたり、安全を保証したりする意味ではありません。川は一度の雨でも、雨が降っていないときでも、川底や深さが変わり得るからです。


私はこの説明を理解しています。一方で、市長も「自己責任だから放置する」という考えではありませんでした。ライフジャケットの着用、子どもには大人が付き添うこと、外国人にも伝わる多言語対応など、基本的な安全対策や注意喚起に取り組む考えを示しました。関係機関との協議の中で、私が提案した対策も検討していくとの答弁でした。


市長がもう一つ挙げたのは、上陽の一か所への集中を緩和することです。川遊びの後に地域の飲食店を利用してもらう、奥八女のほかの施設にも足を運んでもらう、滞在時間を延ばす。八女全体で考えていく必要があるという話でした。


地域の人にとっても、よい形にしなければ続かない

質問の最後には、昔からこの川に親しんできた地域の方々の声も紹介しました。

「昔はもっと自由に遊べたのに、人が増えて遊びづらくなった」

「事故が起き、ごみも増えたが、地域にどれだけ経済効果があるのか分からない」


そう感じる方がいるのも当然だと思います。

観光客が増えても、地域の人が不便になり、ごみ拾いや安全管理の負担だけが増えるのであれば、持続的な観光とは言えません。そこで私は、夏の安全監視や観光案内に地域の方を雇うこと、その費用を指定管理料の中で検討することを提案しました。


また、現在十分に活用されていない駐車場についても、安全や管理上の課題を整理できるのであれば、夏季限定の有料駐車場として使えないかと提案しました。繁忙期に得た収入の一部を、清掃、安全対策、地域の環境維持に充てる。来訪者が増えることで生じる負担を、来訪者から得られる収入で支える仕組みです。これらは私の提案であり、市が実施を決めたものではありません。


私は以前、スイスの友人を訪ね、現地の川で一緒に泳いだことがあります。自然の川に親しむことが暮らしや観光の一部になっている一方、危険な場所の制限や利用者への情報提供も行われていました。日本と制度や環境が違うので、そのまま八女に当てはめられるとは思いません。ただ、危険だから一律に遠ざけるのでも、自己責任として曖昧なままにするのでもなく、川とどう付き合うかを考える参考にはなると思います。


今回の一般質問で、安全設備の設置や施設の用途変更が決まったわけではありません。市が把握していないデータも多く、県と協議しなければ進められないこともあります。

それでも、川遊びに来る人をどう安全に迎え、地域をどう守り、来訪による利益をどう地域に残すのか。その議論を、事故直後の緊急対応だけで終わらせてはいけないと思います。協議会での検討とミュージアムの活用について、これからも確認していきます。

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